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春の和菓子、ぼた餅をお楽しみ!

おはぎ

二十四節気では、もう春分となります。ついに春がやって来ました。おめでとうございます!やっぱり春は良いですよね。皆様はもう、春の和菓子、ぼた餅をお楽しみになりましたか?お彼岸には和菓子店で特に目にすることが多く、つい手が伸びてしまいますよね。

春分期間は3月20日から4月3日頃にかけてで、二十四節気の中で立春から数えて4番目に位置します。

立春→雨水→啓蟄→春分
今年の春分の日は3月20日ですが、祝日法では3月20日か21日のいずれかが春分の日とされています。これは毎年変わることがあり、私も最近まで気づかなかったことの一つです。

春分の日について調べてみると、そしたら、祝日法の定義では、太陽が春分点を通過する日を「春分の日」としているからだそうで、いつ通過するかは、その年によって微妙に違うんですって。それは、地球が太陽の周りをまわる公転周期が、365日と約6時間のため、年々ちょっとずつズレていくんですね。だから、毎年、太陽が春分点を通過するタイミングを国立天文台が割り出し、国がその時刻を含む日を「春分の日」として定めているんですって。

※ちょっとややこしいですが、まだややこしくしますよ。

つまり、そうすると、大変なことが起こります。毎年約6時間分、春分の日がちょっとずつズレ込んでいきます。。いやいや、そんなことはなくって、ここで登場するのが、4年に一度の「うるう年」ですね。約6時間分のズレを修正する仕組みです。これぞ先人が考えた叡智ですよね!ところがどっこい、厳密には4年に一度のうるう年でも、完全には修正されないんですって。ちょっと加え過ぎらしいです。そこで、うるう年は基本は4年に一回ですが、さらに西暦が100の倍数となる場合は、実はうるう年でも平年とされており、ただし、400で割り切れる年は、やっぱりうるう年とするそうです。ややこしいですが、それだけ微調整が必要ということですね。

いや~とっても細かいですが、昔の人がそうやって決めてくれたおかげで、我われ現代人はちゃんと間違えずに、春分にぼた餅を食べられるんだと思うと、頭が下がります。

ところで、春のお彼岸には「ぼた餅」を食べますが、秋のお彼岸には「おはぎ」を食べますよね。どちらも基本的には同じものを指します。

<なぜ、春はぼた餅、秋はおはぎと呼ぶのか?>
これは、もうあんこファンにとっては、常識中の常識ですよね。春に咲く牡丹の花に見立てることで、ぼた餅と呼ばれ、秋に咲く萩の花が咲き乱れる様子に見立てることで、おはぎと呼ばれるようになったんですよね。おはぎは、もともと「萩の餅」とか「萩の花」と呼ばれていました。これを、室町時代初期に宮中に仕える女官たちが女房詞(にょうぼうことば)、いわゆる隠語で「おはぎ」と呼んでいたのですが、これが「おはぎ」の名前の由来と言われています。ちなみに、現代でも馴染みのある女房詞はたくさんあって、「おかず」「おでん」「おこわ」なんかもそうなんですって。

<夏、冬のおはぎの呼び名は?>
こちらも、中級者のあんこファンであれば、ご存じの方が多いと思います。春はぼた餅、秋はおはぎ、夏は夜船(よふね)、冬は北窓(きたまど)と言いますね。

おはぎはもち米をつかずに、すりつぶして生地を作ります。つまり「つき知らず」。昔のひとは、言葉遊びが上手で、「着き知らず」。その昔、夏の夜には船が岸辺に着いても気づかないほど静かだったそうで、夜船と呼ばれるようになったんですね。

冬も、「つき知らず」です。北側の窓を覗いても、月が見えないことから、「月知らず」ということで、北窓と言われるようになったんですね。まぁ、北の窓はいつの季節も月は見えないんですけどね^^; 昔の人は北側の窓からシンシンと降り積もる雪を眺めながら北窓を食べ、厳しい冬でもあんこと一緒に風情を愉しんでいたのでしょう♪

<なぜお彼岸にぼた餅やおはぎを食べるのか?>
こちらもあんこファンであれば押さえておきたいところです。

そもそもお彼岸(春分、秋分)は、太陽がちょうど真東から昇って、真西に沈む時期です。昼と夜の長さが一緒になるんですね~。

仏教の世界では、極楽浄土は西の方角にあるとされています。だから、この時期は仏さまの世界に最も近づくことができ、ご先祖様と交信できると信じられてきました。だから、お彼岸にはご先祖さまに感謝する意味で、お墓参りに行ったり、お供え物をするんですね。

そして、小豆には古来より邪気を払う効果があると信じられてきましたので、ぼた餅やおはぎがお彼岸のお供え物としてピッタリだったわけです。

さらに、江戸時代には、それまで超高級品だったお砂糖が広く一般にも流通し始め、庶民の口にも入るようになります。とは言え、まだまだ高価なものだったので、せめてご先祖様には良いものをお供えしたいという意図もあって、甘い甘いぼた餅やおはぎが採用されたんですね~。

さて、ぼた餅についてたくさん論じましたが、是非おさらいの意味でも押さえておいて下さい☆

もう春は真っ盛りです!うぐいす餅、苺大福、桜餅、ぼた餅、草餅、柏餅と、これからどんどん春のあんこスイーツが登場しますね。今年も目一杯愉しみたいですよね!

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